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奈良県橿原市にある鍼灸院・接骨院

症例

左肩の痛みの症例

患者の年齢は30代女性で、肉体労働系の仕事をしており、この仕事をする以前から、生理不順があるとのことでした。

患者自身の発症原因は特に記憶はなく、1ヶ月前から痛み出して、朝起きた時に、特に痛みが強くなるとのことでした。

当院に来る前に、自宅の近くの整体院に通っており、姿勢が原因で肩の痛みが出ていると言われ、整体をした日は体調は良いものの、次の日には元通りの痛みになっており、本当に良くなっているか非常に疑問とのことでした。

ここで問題になって来る症状として、気になるのが生理不順と朝起きた時に、特に痛くなる症状です。

生理不順(裏証)が1番重要になって来ますが、まずは、患者が訴えている左肩の痛み(表証)をよくしていくことが、非常に重要になってきます(先表後裏が漢方の原則)。

朝に特に痛みが強くなるとのことですので、鑑別しないといけないのが、湿気の影響で症状が出ている場合と、筋肉に熱を持っている場合です。(日晡所とは、一般的に昼の3時ぐらいから5時ぐらいに出る症状のことを言いますが、臨床ではもっと柔軟に考えないといけないので、朝方に出てくる症状も同様のものだと考えないといけません。)

生理不順(血虚)があることは間違いないですが、血が不足している人は、水の巡りが非常に悪くなっているので、当然、天候による変化も非常に受けやすいです。

天候による変化によって朝の肩の痛みに変化があるかと質問したところ、そういった変化はないとのことでしたので、湿気に影響が出ているとは考えにくいと考えて、この症状は往来寒熱によるものだと推測し、柴胡桂枝湯を一週間、服用指導しました。

1週間後来院されて、症状を伺ったところ、1服服用しただけで、肩の痛みが劇的になくなり、あの痛みはなんだったと思うぐらい症状が変化したとのことでした。

もともと、血虚が原因で症状が出ていることから、最低でも4ヶ月ぐらいは治療が必要であることを説明し、現在は当建中湯を服用して、非常に体調がいいとのことでした。

古典の考え方の参考になったら幸いです。

自閉スペクトラム症の方の嘔吐の症例

患者の年齢は10代男性で、今年高校に入学したとのことです。

学校の先生に会うと嘔吐をするということで、何とか改善できないかと親御さんと一緒に相談を受けました。

体格はぽっちゃり系で、汗っかきで、皮膚に湿疹がありました。

野菜はあまり食べず、清涼飲料水をよく飲むとのことです。

問診の終わりに、実は、中学校の最後に嘔吐が原因で学校に行けなかったとのことでした。

おそらく、先生に会うことがかなりの恐怖であることは間違いないと推測することができます。

色々問診させていただくと脾胃の働きが弱いことは分かりましたが、治療を行う上で大事なことは、患者様の主訴が非常に重要になってきますので、今回は嘔吐の治療からすることにしました。

おそらく、この症状は金匱要略の奔豚気病で間違いないと思いますが、症状が似ている処方として柴胡桂枝乾姜湯(太陽病下)の選択肢もあることを患者さんに示唆しました。

ただ、柴胡桂枝乾姜湯の場合、嘔の症状はないため今回のケースの選択肢としてはまず考えられないので、奔豚気病の苓桂甘棗湯を使おうと考えました。

鍼灸は、奔豚気病を参考に配穴を考えて施術を行いました。

1週間後、来院してから嘔吐が出なくなったとのことでした。

治療の考え方の参考になったら幸いです。

その他の症例

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患者様のより良い治療院選びの参考になったら幸いです。