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奈良県橿原市にある鍼灸院・接骨院

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こんにちは、ぐっさんです。

今日は、肩の痛みの症例をもとに漢方の魅力について書いていきたいと思います。

患者の年齢は50代男性、普段は小建中湯という傷寒雑病論の血痺虚労病に記載されている漢方を服用して体調が良い方です。

ある時、施術に来院時に、胃もたれがすると訴えられて、柴胡桂枝湯を服用するように指導したところ、1日服用して胃もたれの症状が完全に取れたとのことです。

2〜3日経ってから、今度は右肩の痛みが強いという訴えがあり、「どんな感じの痛みですか?」って伺うと「よくわからない。」朝夕で痛みの変化はあるかと伺うと「わからない。」ってことでしたので、春は、肝という臓器がよく働くことから、筋肉に炎症を持ったのではないかと考えた。漢方は虚實の理解が非常に重要になってきます。筋肉に炎症でもしなっていなければ、天候病(湿気による問題)が考えられる。

ただ、痛みで夜が寝れないことがないので、そこまで、熱を持っていないことが想像できる。

今回は、傷寒論の太陽病中74条が非常に参考になる。

傷寒陽脈澀陰脈弦法當腹中急痛者先舆小建中湯不差者與小柴胡湯主之

この条文の解釈はまさに虚實の理解です。虚実が判断できない場合は虚から治療を行うというルールが漢方にはあり、そのルールをもとに、今回は柴胡桂枝湯を選択した。

では、小柴胡湯と書いているいるのに、柴胡桂枝湯を使って大丈夫なのかと思う方もいるかもしれない。

古典には基本的にある程度の解釈に幅を持たせてあるので、ここでは、柴胡剤が使えると考えると漢方は非常に使いやすい。病の深さに応じて処方を選択してあげると、薬を使う自由度は非常にあがる。

それもこれも、問診でしっかり患者の状態を把握すること必要性がある。

2日後患者から連絡があり、今は、肩の痛みがないとのことでした。

漢方の古典は、読んで勉強している人のレベルによって、できることも変わってきますので、今から漢方治療をしたい方や、漢方を勉強したい方の参考になったら幸いです。