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奈良県橿原市にある鍼灸院・接骨院

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東洋医学における「血」

こんにちは、ぐっさんです。

東洋医学にとっては切っても切れない、女性にとっては非常に重要な血について、漢方の条文(傷寒雑病論条文)を参考に解説したいと思います。

邪哭使魂魄不安者血気少也血気少者属於属心心気虚者其人則畏合目欲眠夢遠行而精神離散魂魄妄行陰気衰者為癲陽気衰者為狂

この条文は、五臓風寒積聚病の12条になります。

簡単に訳すとやたらに大きな声で泣いたり、ビクビクして落ち着かない人は血の気が少ない人で、血の気の少ない方は、心に原因が生じています。心を働かせる気が虚していると(弱っていると)何に対しても怖がる傾向になります。目を閉じて眠ろうとすると、嫌な夢をみて気がおかしくなってしまい、わけのわからない行動をするようになる。その場合、陰の気が衰えてくると頭の病を患うようになるし、陽の気の方が衰えてくると気が狂いそうになる。

簡単に訳すとこういったことになるが、一部例外の女性もいらっしゃいますが、多くの方は生理前や生理の時に体調不良や精神的に不安定になる方が多い。

こういった原因は血が少ないことによって起こってきていると漢方の原点ではいっています。

一般の方は、生理痛や生理時の精神的に不安定になることは、当たり前だと考えている方も多いですが、本来血が十分ある方は、生理時に体調不良や精神的不安定を訴えることはありません。

条文に触れていますが、血が少なくなりすぎると「癲」になると記載があります。簡単な訳だと、頭の病となっていますが、精神疾患と解釈することもできますので、生理時の体調不良や精神的不安定を治療せず放置すると頭の病に進んでいく可能性があるので注意が必要です。

西洋医学の治療の場合、生理時のトラブルのケースでは、低容量ピルなどを使って生理の状態をコントロールしているが、そもそも、薬を飲まなくなったら、また同じ症状の繰り返しになる考え方は、本来薬を卒業して健康となるこを目的とする東洋医学の考え方とは真逆である。それは患者さんにとって良いものかどうかと考えものでもあるし、5年長期服用でがんのリスクが上がる薬が、本当に良い治療法なのかは少し疑問に思います。