漢方における皮膚疾患の考え方
こんにちは、ぐっさんです。
漢方において、皮膚疾患を素早く対応できれば一流だとよく言われます。
それは皮膚疾患おける考え方は、多岐にわたりますので、今日は基本的な部分を記載したいと思います。
皮膚疾患の基本的な考えを記載しているところが、傷寒雑病論の平脈法の32条と水気病の2条に同一文章があります。
水気病「脈浮而洪浮則𤔡風洪則𤔡氣風氣相搏風強則𤔡隱疹身體𤔡痒痒𤔡泄風𤔡痂癩氣強則𤔡水難以俛仰風氣相擊身體洪汗出乃愈惡風則虚此爲風水不惡風者小便通利上焦有寒其口多涎此為黄汗」
平脈法の記載は痂癩までになります。
脈が浮いていて大きい脈状を現している場合、浮の脈は風虚が原因である。風虚とは、風は皮毛を傷る、要するに衛気を傷るから陽虚ということになる。大の脈は血気が強いのが原因となります。風虚と気強とが互いに競い合うと、必ず隠れた疹(皮膚病の原点)を起こします。そうなると身体が痒くなります。痒いものは泄風(病名)と言います。長い間治らないでいると痂癞(痂=かさぶた 癞=ただれる)となります。仮に風気が互いに競いあった時に風よりも気が強いと水則ち水気病になったために上半身を前後に動かす(=俛仰)ことができなくなる。風気が相擊ってうんと浮腫んだものは汗がでれば乃ち愈えるが、この時に、悪風するものは則ち虚していているものを風水となって、悪風しないもので小便がよく出て上焦に寒があるためにその口に涎の多いものは此れを黄汗となすのである。
古典的にはこのような解釈になりますが、皮膚疾患は何故この様な状況になるかを考えて、処方だった施術だったりするので、色んな角度から考えて行く必要があるので難しいと言われています。
考え方の参考になったら幸いです。