傷寒病って何ですか?
こんにちは、ぐっさんです。
漢方をやっていると傷寒雑病論をやっていると、傷寒病ってそもそもどういったもののことをいうのかって疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
漢方の教典の傷寒論の傷寒例第三の7条を参考に傷寒病について少し書いていきたいと思います。
一般的に傷寒病とは風邪と思ってらっしゃると思いますが、実は、発症時期によって呼び方が異なっているということを理解している人はおそらく少ないのではないかと思います。
7条の条文が非常に傷寒病について非常にわかりやすく記載されていますので、条文と簡単な解釈を少し書きたいと思います。
從春分以後至秋分節前天有暴寒者皆爲時行寒疫三月四月或有暴寒其時陽氣尚弱爲寒所折病熱猶輕五月六月陽氣已盛爲寒所折病熱則重七月八月陽氣已衰爲寒所折病熱亦微其病與溫及暑病相似但治有殊耳
※春分(3月20日)〜秋分(9月23日)の間の期間でにわかに寒い日があるものを、時行寒疫(この時期に発症する風邪症状)と呼んでいます。3月、4月(現在の4月、5月ぐらい)ににわかに寒い日がある、その時には陽気がまだ弱いので、寒のために侵されたとしても、病熱はなお軽くてすみます。5月、6月(現在の6月、7月)になってくると、天の陽気も、身体の陽気も盛んになってくることから、それを打ち負かしていく寒の力は強いので病熱は重い。7月、8月(現在の8月、9月)は天の陽気がだんだんと衰えてきているから、寒の力が弱くても病熱を発する。だから病熱は微である。温病と暑病と似ているけれども、ただ治療法だけが違います。
ってというのがざっとした解釈になります。これで傷寒病と時行寒疫の違いがわかったと思います。また、夏場に風邪は中々治りにく理由も夏は天の陽気も身体の陽気も旺盛になってきますので、それを打ち負かすだけの寒(現在で言うところのエアコンの当たり過ぎ)の影響は、非常に強いものだと言えますので、エアコンの当たりすぎには十分気をつけましょう☺️
古典の考え方の参考になったら幸いです。