夏風邪、妊婦さんの症例
こんにちは、ぐっさんです。今日は妊婦さんの風邪の症例を書きたいと思います。
ここのところ、妊娠ラッシュでまことに憂しいかぎりです。
患者の年齢は30代女性で、普段から体調管理のために当院に通っている方です。
妊娠8週目ごろに、汗と体のだるさ、粘った鼻水、喉の痛みが出ていてなんだか、風邪ぽいとの訴えがあったので、婦人妊娠病の第1条と傷寒論の13条の条文を参考に漢方をオススメした。
どうしても、妊婦さんの風邪は、身体の陽気の働きが子宮に集まってきますので表の働きが低下します。
漢方の古典的な表現するとこのことを、「栄弱衛強」と言われています。
基本的にはこの処方は漢方を服用してから、すぐにお粥を食べるという面白い飲み方をする漢方です。
細かくは説明したいのですが、内容が長くなってしまいますので、興味がある方は直接聞いていただけると助かります。
次の日に患者さんに症状を伺ったところ、良くなっていないとのことでしたので、昨日の夜はどんなものを食べたか伺ったところ、肉野菜炒めを食べたそうです。
それが原因で薬の作用がくるってしまったと考えました。
基本的に古典における風邪の治療中に食べてはいけないものは、冷たいもの、あぶらっこいもの、ぬるぬるしたもの、肉類、麺類、らっきょう、にら、にんにく、生姜、酒、乳製品、臭いのつよい食べ物を食べてしまうと薬の作用を狂わせてしまいます。
オススメしたものの考え方は間違っていないとおもいましたので、再度、食べてはいけないものを意識して服用してもらったところ、鼻づまりとだるさはとれたが、喉の痛みは改善しないということだったので、少陰病参考に漢方をオススメしたところ、喉のいたみは改善してきた。
東洋医学の考え方の参考になったら幸いです。