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奈良県橿原市にある鍼灸院・接骨院

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お天気病と胃のつかえ

こんにちは、ぐっさんです。今日は、お天気病と胃のつかえの症例を書いていきたいと思います。

患者の年齢は40代女性で、当院より遠方のため、LINEと電話で相談を受けている方です。

普段から服用されている漢方名の記載は控えますが、漢方をどのような流れで捉えかがわかると思いますので、症例を参考に考察してみてください。

もともと、天候によって体調の変化がある方です。

5月29日に連絡があり、5月27日から頭痛、頚部の痛み、胃痛、下痢気味が続いている。

最近、ご自身の父親が緊急に入院したこともあって、精神的にも辛いとのこと。

その他の症状として口の乾きもあるということで、傷寒論の太陽病下を参考に柴胡桂枝乾姜湯を1日服用するように指導した。

次の日に患者から電話があり、頭痛と首の痛みは良くなったが、胃の痛みが残っているとのこと。

首の痛みが改善したのは、栝樓根であろうと考えたが、胃の痛みが改善していないことから、瀉心湯類ではないかと推測した。

その内容がわかる部分が太陽病下の22条になる。

傷寒五六日嘔而發熱者柴胡湯證具而他薬下之柴胡證仍在者復興柴胡湯此雖已下之不𤔡逆必蒸蒸而振却發熱汗出而若心下滿而鞭痛者此𤔡結胸也大陷胸湯主之但滿而不痛者此𤔡痞柴胡不中興之宜半夏瀉心湯

これを参考に、精神的なところを考慮して太陽病下の甘草瀉心湯を服用するよう指導したところ、3日ほどで胃の痛みは減り、胃の重さと頭痛が出てきたという訴えがあったので、1〜2日柴胡桂枝湯を服用指導したところ、胃の重さは無くなったが、頭痛だけが残っているというということで、これは、湿気の影響を受けていると考えた。

ただ、夏場には麻黄という生薬は使い辛いので、1日だけ防已黄耆湯を服用してもらったが、頭痛の症状には変化がないとのことであった。

夏場には、発汗し過ぎは誤治の可能性があるので、麻杏薏甘湯のエキス剤を半量で1日服用してもらったところ、頭痛の症状が改善したとのことだったので、防已黄耆湯に変更してもらった。

漢方は、長い期間服用しないと思っている方も多いかもしれませんが、体の状態をしっかり把握しながら状態に応じて、対応して行けば比較的短期間に結果がでることを理解してもらえると幸いです。