ぎっくり腰の症例
こんにちは、ぐっさんです。
今日は、ぎっくり腰の症例を書きたいと思います。
患者の年齢は、60代男性で2月3日ぐらいから腰に違和感があり、2月4日に、重たいものを持った時にギックリ腰の症状が悪化したとのことです。
基礎疾患として糖尿病あり、既往歴として、20台の頃に胃潰瘍の手術をされています。
身長は、173センチの体重55キロ。
排便の状態は、大便は1日1回、小便1日3回
春の時期は、肝臓という臓器が良く働くため、肝と良く関連性の高い、筋肉、目、精神的なところに影響を及ぼします。そして、肝臓は、脾臓や胃から栄養もらっているため、肝臓が良く働くということは、結果として、脾臓や胃の働きが低下してきます。
良く、椅子に座ってパソコンをしていると、目も疲れてくるし、肩も凝るという方がいらっしゃいますが、座って、作業をすることは、脾や胃の働きが低下してきますので、筋肉や目に栄養を作ることができなくなって、肩が凝ったり、目が疲れてきたりします。
ましてや、春の時期は脾胃の働きが非常に低下しやすいので、特に、脾臓や胃の働きが悪い方は特に症状が強くでます。
上記の内容を踏まえた上で、20代の頃に胃潰瘍で手術をしているということは、基本的に脾や胃の働きが非常に弱りやすと考えられる。
来院時の症状として、座ったり立ち上がったりする動作で、激痛があるが、夜は寝れるということでしたので、血に熱はないと考えられる。
今回は、疲労が原因で症状が出ていると考えて金匱要略の血痺虚勞病を参考におすすして、施術を行なった。
もし、今回のケースで変化がない場合は、痉濕暍病の湿による病を考える。
鍼灸の施術1回でペインスケールが6だということもあり、まずまずだと考えました。
3回目の施術でほぼ痛みがなくなり、4回目に腰に違和感がないとのことでした。ただ元々、脾胃の働きが悪いことから、悪化するかもしれないことは、十分説明して、鍼灸施術と漢方を修了した。
東洋医学の考え方の参考になったら幸いです。
良く消渇病をイコール糖尿病だと勘違いしてる方がいらっしゃいますが、金匱要略の消渇病や傷寒論の厥陰病の定義を読むと全く違うものですので、興味がある方は是非読んで見てくださいね。