腹痛の症例
今日は、腹痛の症例を書きたいと思います。
患者の年齢は、40代女性で朝3時ごろから腹痛で寝れないと朝の9時に電話で連絡がありました。
この患者さんはいつも来られている方で普段は温経湯を服用していると体調が良い方です。
なった原因がその時点でとくにわからなかったので、時間的に枳実が入った処方か柴胡剤が入った処方がいいのか少しかんがえて、金匱要略の腹滿寒仙宿食病のところから、本人の体質も考慮して下剤が入った大柴胡湯よりは、もっと優しいものと考えて、柴胡桂枝湯を選択した。
30分後に本人から連絡があり腹部の痛みがだいぶましだということでしたので、とりあえず、夕方、来院するように指導した。
夕方、4時に来院してもらったところ、実は昼まではましだったんですが3時ぐらいからだんだんと腹痛がでてきている訴えをうけて再度、問診することにしました。
そうすると、症状がでる1日前に大掃除と家の模様替えをしたとの事でした。
たぶんこれは労による問題が原因で腹痛がでている可能性があると考えて、金匱要略の血痺虚勞病と婦人雑病のところから小建中湯をその場で飲ませたところ、5分ほどでだんだんと痛みがなくなってきたそうです。
疲労だと直ぐには良くならないので、5日分の漢方をお渡しして帰ってもらい、今日、症状を伺ったところ、腹部の痛みはなくなっているとの事でしたので、一安心しました。
東洋医学の考え方が参考になりましたら、幸いです。